• 2016.12.11
  •   10時の男





    10時。




    1コマ目の講義終了後、

    このところ毎週続けて
    教室の外で待っている
    男子学生がいる。





    泣きそうな顔をしながら。



    半分寝ぼけた顔をしながら。





    1コマ目の授業開始時間は8時半



    この学生が在席するのは、その1コマ目。





    10時に来て、どうすんだい?! 




    「すいません。もう、ヤバいです。ヤバいです。」




    「あなたね、目覚まし時計、何個か買って
    セットしなさい・・・って言ったでしょうが。」




    「買ったんです。何個かセットしてるんです。
    でも、2度寝しちゃうんです。ヤバいです。」




    「友だちは?友だちに頼んで何とか
    起こしてもらいなさいって言ったでしょう?」




    「いや・・・でも・・・そうですね・・・ああ、どうしよう。」





    「どうしようも何も、このままだと単位落とすよ?」





    「ですよね、はい。マズいですよね?ああ、どうしよう。」




    毎週この会話の繰り返し。




    意味がないとわかっていながら、
    1コマ目の授業の終了時間に
    私に会うために廊下で待っている。




    「あなたね、私だって朝起きるのは
    めちゃ苦手なんで、見てごらん、これ!」




    そう言って、5分刻みでアラームがセットされた
    私のスマートフォンを彼に見せる。





    「あ、僕も何度もアラームをセットしてるんですけど、
    どうしても起きられないんです。」





    「何時に寝てるのよ。」





    2時とか・・・」



    2時~?!朝起きられないの当たり前じゃない!
    なんでもっと早く寝ないのよ!12時には寝なさい。」




    「あの・・・部活の練習で・・・毎晩。
    実は今、僕すごく試合の成績がよくて、
    それでいい調子なんでもっと頑張ろうと・・・」





    「あのね!部活も大事だけど、
    部活で大学の単位落としてどうすんのよ?
    せっかく国立大学に入学して。

    あなた、お母さんに連絡しようか?!
    泣くよ、お母さん、そんな調子だったら。」



    すると学生、大慌て。




    「そ、それだけはやめてください!
    母に叱られますから、ダメです。」





    「じゃ、来週もし遅刻したらもう
    単位は無理だと思いなさいよ。」




    「はい!絶対来ます、すみません!」




    うなだれて教壇を後にした男子学生。






    もうねぇ・・・学習指導どころじゃない。



    大学生への生活指導



    毎回、私に叱られるために、
    廊下で待っている男子学生。



    「私はあなたのお母さんじゃないんだからねっ。」



    男子学生にそう言いながら、
    母親のような気持になっている私。



    頑張れ!



    というか、朝ちゃんと起きろ。



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