• 2016.08.30
  •   入院19日目






    これから書くお話は、



    当の本人の私でさえ、
    まだ消化できずにいる。




    私の人生の中には、
    いろんな不思議な
    体験があったけれど、



    今回の物語も・・・かなり衝撃的。




    この入院物語を一緒に
    読んでくださっていた
    読者のみなさんも、



    「えええぇぇぇ~!」




    と、思わず声を上げる・・・・・・かも




    ではいきます。







    ハトポッポおばさんと、私の出会いはなんと・・・・・・





    52年前にあった。





    お昼前、母と母の友人が、
    見舞いにやってきた。



    談話エリアで3人でおしゃべりしているとき、
    ハトポッポおばさんが横を通り過ぎていった。




    その姿に目をやった母が、




    「あら?!あの人、○○○さんじゃない?」





    「えっ! 何で知ってんのよ?!
    あの人の歌声で私は毎日悩まされてんだよ?」





    「あんたと一緒の病室かね?!あらぁ・・・・・・」




    その後に続く母の言葉に私は呆然とすることとなる。





    「あんたが小さい頃、お父さんと私が仕事で出かけてる時、
    いっつもあんたのことを子守してくれてた人だわね。」





    えええええええええええええええ~?!




    結婚当時、父と母は市営住宅の
    木造長屋の2階に住んでいた。




    その当時、階下に住んでいたのが、
    ハトポッポおばさんとお兄さんとご両親。





    私が産まれてからも、両親は生活のため、
    2人とも働いていたので、
    私は、実質、同じ長屋の住人たちのお宅で
    日中を過ごしていたらしい。



    古きよき日本。



    みなが助け合っていた時代。



    「あんたはねぇ、お母ちゃんじゃなく、
    近所の人たちが協力して
    育ててくれたようなもんだわね。」




    中でも、ハトポッポおばさんは、
    私が産まれたころからずっと、
    一緒に遊んでくれていたのだと。




    そして。




    母からの更なる衝撃的な事実が。






    「あんたにいっつも童謡を歌ってくれてね。
    それであんたは歌を覚えたようなもんだわね。
    ハトポッポ赤い靴はいてた女の子やら・・・」





    どひゃぁぁぁぁ~。




    な、なんなん、これって?!




    半世紀を経て今、またもその歌を
    ご本人から歌っていただいていたのだとは!





    何十年ぶりにハトポッポおばさんの
    顔を見たらしく、話はどんどん続く。






    ハトポッポおばさんのお父さんがまた、
    私のことをとても可愛がっていたと。


    夕方仕事が終わると、
    まずは私の家族の住む2階へ直行し、
    そこでちゃぶ台のそばで一眠りしてから、
    階下の自宅へ帰って行ったのだという。



    母が言うには、いつも酒飲んで酔っ払ってたので、
    酔いを冷ますために、まずは我が家に
    寄ってからの帰宅だったらしいけど。




    不思議な関係だ。





    そのうち、ハトポッポおばさんも結婚。

    お金もないので、私の両親が持っていた
    家財道具を分けてあげて、
    ハトポッポおばさんの新婚生活は
    スタートしたのだという。



    詳しいことは書かないけれど、
    ハトポッポおばさんには色々と事情があり、
    近所の人とはあまり付き合いがなかったらしい。

    父と母には断固たる生き方の
    信条があったことを誇りに思う。


    その後もハトポッポおばさんは
    つらい人生を歩んでいたらしい。


    それが今の姿に繋がっていたのか。




    「あたしのことは多分、分からない(認識できない)と思うわ。」



    そういう母に、会って帰るよう促した。






    そうして、母の友人と、母、私で、病室へ戻る。



    「○○○さん、私、覚えてる?」



    そうたずねる母に、間髪いれずに
    ハトポッポおばさんは母の名前を言った。


    何十年ぶりというのに。



    最初こそ、表情にも会話にも変化がなかったけれど、
    話すうちにだんだんと、ハトポッポおばさんが笑い出し、
    饒舌になり、それを見ていたらなんだか泣けてきた。




    母は30分ばかし、懐かしい思い出を語り合っていた。




    自分が世話していた子どもが、
    隣のベッドにいたことに驚く様子はなく、
    母たちが帰っていくと、また、いつもの
    ハトポッポおばさんに戻ってしまった。




    誰とも会話をせず、カーテンの向こうで
    延々と歌を歌い、呟いている・・・。





    それにしても、この意味するものは何なのだろう。



    私の中の、ハトポッポおばさんに対する
    ストレスは一気になくなってしまった。


    それどころか、イライラしていた今日までの日々を
    悪かったなぁと思っている。



    母の代わりに私の子守をしていてくれた人。



    今日一日、この偶然、いや、必然の意味するところを考えている。



    同じ時期に、同じ病院の、同じ部屋で隣り合わせたこと。


    カーテン越しに仕切られた中、
    一日中、聞こえてくる童謡やつぶやきに、
    ストレスを溜め込んでいた私。


    そして、普段なら見舞いに来ても、
    カーテンの内側で話して帰る母と、
    談話スペースで話していたこと。


    そこへ、普段は閉じこもっている
    ハトポッポおばさんが、
    私たちの横を通り過ぎて行ったこと。


    すべてのことが、単なる偶然と言えるのだろうか。



    数分違えば、母とハトポッポおばさんは
    すれ違うこともなく、私は何も知らずに、
    ハトポッポおばさんに感謝の気持ちも持たず、
    もうあの呟きをきくこともなくなり、清々して
    退院していたことだろう。





    夕方、またまた見舞いにやってきたスティーブンに
    このミラクルな出来事を話したところ、




    カルマだね。きっとおばさんが子守をしていたとき、
    美穂が言うこと聞かず、子守唄歌っても泣き止まなくて、
    おばさんを困らせたんだよ。

    だから今、その罰を受けてるのさ。フッフッフッ。」




    笑い事ではないのだ。




    今日までの私と、今日からの私とハトポッポおばさん。



    私に大事な気付きを与えてくれたんだろうなぁ。





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    号泣(T ^ T)です。

    わーお!

    えええええええええええ~~~~っっ!?(笑)
    ホント!ビックリ!そんなことがあるんだねr-。
    呼んでいて、ジーンときた
    カルマかどうかよくわからないけど、”縁”だよね!!
    呼んでいて、ジーンときた。
    事実は、小説よりも奇なり珍なり。
    だから面白いね!繋がっているんだなー

    さすがに

    n・k子、

    さすがの私もウルウルだったわ。

    が、母が居なくなったらまた、無表情のいつもの
    ハトポッポおばさんに戻ってしまい、全く会話もないのか、
    もの悲しいところなんだよねぇ~。

    もう私のことは忘れてしまってるかもな(笑)。

    でしょでしょ~

    Billy the Kid,

    お約束の「ええええええええ~」をありがとう(笑)。

    あとからブログの本文にも加筆したけど、ほんの数分、違っていたら
    そのまま退院して、一生知らずにいたんだよね・・・。

    そう考えると、これは絶対引き寄せられて、何かの意味があると
    思うんだわ。すべてのことにはメッセージがあるはず。

    それを今、いろいろ考えている。



    凄すぎる。

    今朝ブログを読んでなんだか泣けてしょうがなかった。切ないな、 頭の中でそのシーンを思い描くとドンドン映画みたいになってしまって。 誰か映画化しませんか? まさに「人間交差点」だ。 

    だよね~。

    ミヤちゃん、

    ここはひとつ、ミヤちゃん初監督作として是非。

    なんかねぇ、事実を知らされたあとも、相変わらず歌を歌い、人の名前を呼び続け、数字を数えておられる。

    イライラはしなくなり、代わりにもの悲しくてね・・・。

    それぞれの言葉や歌は、きっとハトポッポおばさんにとって、
    忘れたくないことなんだろうなぁと。


    私にはハトポッポおばさんの記憶が全くなく、今、それを思い出そうとしてるところ。

    相変わらず、家族は様子を見に来ない。

    今回の入院で、いろんな家族の有り様を垣間見たけど、考えさせられるわ。

    この、一連の出来事が私に示すもの。今も考え続けてる。
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    Author:My Serendipity
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