• 2016.08.21
  •   入院10日目





    病室には・・・というより、病院には患者用のWiFiがないため、
    スマートフォンからテザリング機能を使って、
    パソコンにつなげて、インターネットを使っていたんだけど・・・



    なにせ、Y!Mobileの格安プラン。
    1ヶ月に使えるギガはたったの2ギガ。


    テザリングなんぞしようものなら、
    あっという間にデータを使い切ってしまう。



    そうなると、インターネットを使えるには使えるけど、
    恐ろしく低速になる。結果、使えない。


    ページを開くのに5分も10分もかかるんだから、
    こんなの低速モードどころか停止モードだけど。



    というわけで、自分のパソコンで
    ブログを書くのが不可能なので、
    この病院に唯一、患者用に
    インターネットが使えるパソコンが設置されているのを知り、
    今日のブログは4階まで遠出して書くことに。



    しかし。



    このパソコン、ウインドウズ7だと。



    いまだにウインドウズ7を使っているところがあるとは。






    今日は、もう10数年以上も会っていない、
    友人のM君が、なかなか取れない
    貴重な休みを使って見舞いに来てくれた。



    あまりにも久しぶりに会うので、
    話は尽きず、なんと4時間



    たいてい、見舞いに来てくれる友人たちは
    ゆっくりおしゃべりして帰るけど、
    4時間はさすがに最長記録だわ。



    M君、私の顔をマジマジと見ながら、



    「昔はあんなにとんがってたのに、
    やわらかくなったね~。顔を見たらわかるわ。」



    そう。M君は私の独身時代の、
    超・高飛車な頃をよ~く知っている。



    アメリカから帰国したばかりで、
    態度も言葉も上から目線。


    紙巻タバコをくわえながら、
    伊勢宮のカウンター・バーで、
    ウィスキーのショットを飲み続け。



    子どもなんてきら~い。

    結婚なんて興味な~し。

    毒舌吐きまくり。




    「昔は、出雲弁も馬鹿にしてたよね。
    あんな言葉はだめよって。

    それが今は、出雲弁が
    自然に言葉に出てるもんね。」




    え~。私はそんなことを言っていたのか。
    島根県人のくせに。恥ずかしい。



    「でも、とんがってたから、面白かったよ。」



    M君自身も変わり者なので(本人、ブログ読んでるけど)、
    あの頃の不義理で生意気な私を許せたのだと思う。






    今日は、またお1人おばちゃんが退院された。




    このおばちゃんがまた、陽気で気配りの人だった。



    私はこのおばちゃんに、人はどういうふうに
    年齢を重ねていくべきかを学ばせてもらった。



    同室で10日も一緒に過ごすうちに親しくなり、
    一日に何回かはカーテンを開け放ち、
    おしゃべりをしていたので、お別れするときには、
    ちょっとセンチメンタルになった。



    おばちゃんの身の上話を聞かされた。

    子どもの頃から辛い思いをいっぱいされた方だった。


    80年の人生で、いろんなことがあったようだ。



    その辛さの中であるとき、同じ生きるなら、
    人生を楽しんで生きようと決め、
    それから陽気に生きるようになったのだと。




    今日、退院していくおばちゃんが、いつものように、




    「ちょっといい~?」



    と、私のカーテンを開けた。




    「私ね、置き土産に歌を歌っていくわ。」



    おお~。



    「私ね、人生80年生きてきて、
    今日はじめて人前で歌うんよ。」




    なんと!



    「歌は苦手でね、人前でなんか歌ったことないけど、
    あなたのお母さんも隠岐出身だから、隠岐民謡を歌うね。」




    もうね。




    この時点でちょっとウルウルしてしまった。




    私たちの為に、人生初の人前での歌。



    ハトポッポのおばちゃんもカーテンを開け、

    89歳の上品なおばあさんも、ベッドから起き上がり、
    歩行器をつけて、部屋の真ん中に集まった。


    チャカチャカ、チャンチャン、
    チャカチャカチャンチャン。


    私以外の手拍子はか弱く、ズレまくり。





    そして、緊張しながら
    おばちゃんが歌いだした。




    隠岐は絵の島 花の島  

    磯にゃ 波の花咲く 

    里にゃ人情の 花が咲く  




    泣けた・・・。年を取ってすぐ、涙腺がゆるくなる。



    おばちゃんの、嬉しそうな、恥ずかしそうな顔は、
    「かわいらしい」という表現がぴったりだった。



    ハトポッポのハモりはおばちゃんだった。




    その後は、ご家族が迎えに来られ、
    おばちゃんは退院していった。




    「お母さんを隠岐に連れて帰ってあげんさいよ。」



    帰る前におばちゃんがそう言った。




    そうだな。
    退院したら、母を連れて隠岐に行ってみようか。



    そして、そのときはおばちゃんにも会いに、
    おばちゃんの住む、小さな集落にも行ってみよう。








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