• 2016.05.22
  •   カミングアウト




    カミングアウト・・・と言っても、私じゃない。



    この方。


    IMG_1435_convert_20160523071939.jpg





    実は迷っていたところを保護した猫。




    まだ寒い2月の始め。





    夜遅くに、K2と一緒にスーパーで買い物をしていた時。




    「お母さん!猫!猫がいるよ。」



    K2に促されて目をやると、
    お店の自動ドアから出たり入ったりしている猫が。




    お店の人に外に出されてはまた入ってくる。




    その夜はかなり寒く、しかも車通りの多い
    国道沿いにあるスーパー。



    K2は寒さと車の往来で轢かれはしないかと気が気じゃない。



    「危ないから連れて帰ろうよ。」




    かといって連れて帰るわけにはいかない。



    お店の人に相談してみる。



    「国道に出てしまって轢かれないように、
    なんとか飼い主が現れるまで、紐で
    柱につなげておくとか、どこか事務所にでも
    確保しておけません?」



    しかし、それは難しいという。
    迷い猫の貼り紙をしてはどうかと提案するも、
    これもまた、店の方針で、お店ではできないという。




    対応してくれた店員の女性も大の猫好き。



    「うちもすでに3匹いるので・・・・・・」



    我が家にも連れて帰るわけにはいかないので、
    とにかくK2を連れて帰宅。



    しかし。



    猫のことが心配で心配で、
    気になってしょうがないK2。



    「もしあの後、車に轢かれてたらどうするの?!」



    実は私も後ろ髪引かれる思い。
    小さい頃からずっと猫を飼っているので、
    大好きな猫のことが心配なわけがない。




    小一時間後。




    「よし。お母さん、もう一度店に行くわ。
    まだあの猫がいたら、連れて帰る。
    でも、とにかく今晩保護するだけだよ。」




    というわけで、お店に戻る。



    戻ってきた私に驚く店員さん。
    丁度、その猫好きの彼女が
    自分でエサを買って与えていたところだった。



    そのがつがつした食いっぷり。
    どうやらしばらく食べてなかったのか。



    優しい店員さん、




    「今晩連れて帰ってもらえるなら助かります。
    このままいても、何もできないし。」




    というわけで、段ボールに入れて帰宅。
    段ボールにも、抵抗なく、すんなり入る。
    車内でも全く暴れない。



    飼い猫だったようで、我が家にあった
    ウサギ用のトイレ砂を用意すると、
    すぐにそこで用を足していた。


    IMG_1378_convert_20160523072037.jpg



    その夜は、K2のベッドでぐっすり。
    寒い中をさまよい歩き、
    疲れていたのかもしれない。




    2016-05-23_113411_convert_20160523113957.jpg



    何とも安心した顔で寝ていた。



    翌朝。



    土曜日だったので保健所は休み。
    すぐに近くの交番に、迷い猫保護の報告をしにいく。



    現時点では、捜索願は出ていないという。



    動物好きのおまわりさん、



    「あんたがこのまま飼ってくれるのが一番だけどね。
    警察ではどうにもならんから、このまま持ち主が現れなかったら
    保健所に連絡して、それでも見つからなければ・・・処分だねぇ。」




    処分・・・・・・



    冗談じゃないわ。 



    週末明けて月曜日の朝。
    すぐに保健所に届け出に行く。



    夜中に保護して、我が家にいること。
    捜索願が出ていないか。




    ここでも回答は同じ。

    やはり、届け出は出ていないのだという。



    「捨てられた可能性もありますね。
    歳を取ったからとか、病気になったとか、
    引っ越しで飼えなくなったとかで
    捨てていく人もいますから。」



    ここでも、私に保護してもらえれば助かると。
    それができないということになると、
    保健所で預かり、飼い主が現れなければ、
    シェルター行き、それでも引き取り手がなければ・・・・・・




    「預かります!うちで保護しておきます!」




    というわけで、保健所に迷い猫として登録。
    写真も、特徴も提供し、このままとりあえず
    我が家で保護しておくことに。



    数日後に再度、警察に出向き、
    飼い主からの問い合わせが来ていないか確認する。


    すると、前回とは別の担当警察の男性、
    こんな言い方をした。



    「警察に届けられてもこちらも困るんだわ。

    拾って帰らない方がいいんだけどね。
    そうすると余計、元の場所に帰られんようになる。

    自分で飼い主の元に戻らせるべきですわ。」



    「いやいや、何日もさまよってるのに、
    もし帰れなかったらじゃあ、どうするんです?」 


    「帰れなくてもそれは仕方ないわね。」



    「あのまま放っておいて、もし車に轢かれたら?」 



    「轢かれてしまったらそれは仕方ないことでしょう。」



    はぁぁぁ?本気で言ってんの?おっさん?! 



    あまりにも猫の習性を知らなさすぎ。
    自分のテリトリーの外に出てしまった猫が
    自分の力で帰られる確率は低い。
    小動物は保護せず、死んでもそれが運命だと?



    おまけにその警察官、こう言い放った。



    「拾った人の責任なんだから、
    貴方がポスター作ってあらゆるところに
    貼っていかないといけませんね。」



    飼い主がするべきことでしょ、基本?

    私に、自分の連絡先を、不特定多数の
    人たちにビラ巻いて公開しろっていうのか?



    飼い主ではない人間が、「それうちのです」と言ってきた時、
    どうやって判断するというのだろうか。


    複数の人たちが名乗りをあげたら?


    確実に飼い主の元に戻るのは、
    そのご本人が探すのが一番の証明になるでしょうに。




    いろんな考え方の人がいる。
    が、行政に携わる人たちは共通の認識を持ってほしい。

    この警察官は、松江保健所のホームページに
    記載されている条例をちゃんと読んでるのか?

    ちなみに、その後、保健所にこの対応をチクったら、
    保健所の職員は呆れていた。勉強不足の警察官だと。



    猫を保護した日にいなかった夫、
    出張から帰宅して突然、
    見慣れない顔に出迎えられ、困惑していた。




    私個人でもラインを通じてこのあたりの
    ご近所さんのことをよく知っている友人たちに
    問い合わせたところ、なんとこの猫は
    数週間前からいろんな人に目撃されていたのだと。



    これも後日分かったことだけど、
    私の友人にこの猫の写真をラインで送ったところ、


    「へ?その猫ちゃん、これじゃない?」


    と、同じ猫の写真が送られて来たのには2人で大うけ。



    なんと、私が保護する前には、
    彼女の家で夜の間だけ、1週間位保護していたらしい。
    昼間は出歩き、夜になると彼女の庭に
    戻って来ていたらしい。


    彼女もフェイスブックを通じて、
    飼い主を必死で探していた。



    そのうち、フェイスブックを見た人が、

    「飼い主じゃないんだけど、うちで欲しい」


    そう言われて、猫の飼い主も見つからないことだし、
    引き取ってもらおうとしていた当日の朝、



    「夫が飼うのに反対していて・・・」



    と、まさかのキャンセル。
    そうするうちに、この猫は彼女の家からも
    いなくなったらしい。



    おそらく、それからわずか数日のうちに、
    私の家に来ることになった。




    だったんだろうな。





    それからの数週間はとにかく猫につきっきり。



    あくまで一時預かりで、飼い主が現れたら
    猫を戻さないといけないよ・・・と子どもにも言い聞かせ・・・



    が、日に日に情は移っていくばかり。



    我が家はみんな、溺愛している。




    一度、保健所に提出したこの猫の写真を見て、
    自分のところから1年前にいなくなった猫かも・・・と、
    遠方にお住まいの女性が自宅まで見にこられた。



    彼女の猫の写真を見せてもらったけれど、
    全くうちの猫とは似ていない。


    うちの猫を見せた途端、

    「ああ・・・全然違いますね、うちの猫と・・・。」


    けれど、1年も探し続けている彼女にとって、
    わらをもつかむ気持ちで問い合わせられたのだと思う。



    付き添ってこられた保健所の方も、


    「明らかに違う猫だと思いますけど、
    ご本人も必死で。多分、ご自分の目で見られたら
    あきらめがつくかと思いますので、
    ご自宅訪問させてください。」




    肩を落として帰られる姿がかわいそうだった。




    こうして必死に探している飼い主もおられる。


    この猫は、どういういきさつで、1月のまだ寒い
    雪の中をずっと1か月以上もさまよっていたのか。



    何故、飼い主は探そうとしないのか。


    警察にも、保健所にも、いまだに問い合わせはない。



    スーパーやコンビニのような人の多いところに
    猫を捨てていくケースは多い。
    もしかしたら、本当に捨てられたのかもしれない。


    あるいは飼い主によほどの事情があるのか。




    私ならすぐに必死で探し回る。
    真っ先に、保健所へ問い合わせる。
    大事な家族が、1つ間違えば
    殺処分になるかもしれないのに。





    預かってから1週間も過ぎたころ。



    とにかく猫の健康状態を調べなければと、
    ペットショップの友人の勧めで、
    とても親身な獣医さんのところへ連れて行った。



    ちょっと変わり者の獣医さんらしく、
    飼い主のことが気に入らないと
    口もきかずにそっけない対応らしい。


    が、幸い私は気に入られたようで、
    初診とその後の受診でも1時間近く
    おしゃべりしてくれた。



    「どんなにペットが高かろうとなんだろうと、
    平気で捨てる人はまだまだ多いよ。


    島根県はペット殺処分はワーストだから。


    病気になったから飼えないとか、
    歳を取ったから、転勤で飼えなくなったと、
    平気でペットを置いて行くんだから。」



    怒りとともに、獣医さんが説明してくれる。



    ネットで島根県下の保健所のデータを閲覧したら、最新のデータである
    平成26年度の保健所の猫の収容数は1,333匹

    そのうち、元の飼い主に戻ったのはわずか匹。

    新しい飼い主に譲渡されたのは、233匹。


    そして・・・・・・殺処分されたのは・・・・・・1,092匹


    世の中は空前の猫ブームだともてはやし、
    その一方で迷い猫、捨て猫の多くが殺されている。




    子猫ならまだ引き取り手は多いだろうけれど、
    成猫や、ましてや病気を持っている猫は・・・。



    犬や猫を飼いたい時は、ペットショップへ行き、
    高いお金で購入するよりもまず、
    動物保護シェルターへ問い合わせたらどうだろう。




    私のように、正式に届け出をしておかないと、
    猫は拾得物扱いになるので、もし何も
    手続きをしないと、「窃盗」になるらしい。



    「あなたはきちんと届け出してるから大丈夫。
    飼い主が名乗り出なかったら
    法的期間(3か月)を過ぎたら里親になれるから。」



    一通り状態を見てもらう。

    歩き回ったせいだろう、足を怪我していた。
    年齢は、5,6歳ではないかと。


    そして、口の中の様子を見て、獣医夫婦が、



    「ああ~、エイズだな、おそらく。」




    もしかしたら、猫エイズキャリアかもしれないと。



    野良猫の半分は、この猫エイズキャリアだと言われる。


    名前は恐ろしいけれど、人間には全く感染しない。
    野良猫とケンカをし、けがをすると、そこから感染するらしい。



    聞いた途端、涙が出てしまった。


    まさか、想像もしていなかった。



    もし発症すれば、必ず亡くなる。
    しかも苦しみながら。




    けれど、キャリアでも発症しないで
    天寿を全うする猫もいるのだと。



    1万円程度かかる血液検査をすれば
    確実にキャリアかどうかわかるという。



    「検査・・・してもらえますか?」




    そういう私に、獣医さんが言った。




    「検査・・・する?なんで?
    あなた、この猫がエイズだって知ったら
    どうすんの?捨てるの?!」




    「そんなことしません!絶対面倒みますよ!」



    「じゃ、検査しなくていいじゃない。知ってどうする?
    あなたに、最後までこの猫を看る覚悟があるなら、
    わざわざ猫の身体に負担かけて検査しなくていいよ。」



    確かに。



    ということで、検査はやめた。


    今のところ元気に食べているし、
    もしかしたら単なる口内炎かもしれない。


    ネットで調べると、楽観視できる情報はほとんどないけど。




    代わりに5種混合ワクチンや、
    ノミや回虫駆除の薬を処方してもらった。




    始終、診察台でじっとしている猫に、
    獣医さん夫婦も、付き添ってくれた
    ペットショップの友人のお母さんも皆、口をそろえて



    「こんな猫、めずらしいわ。
    普通暴れて大変なのに。なんていい猫!」



    獣医さんの奥さんなんて、かわいいを連発し、
    うちの猫にキスしまくっていた。


    待合室にいたドーベルマンにも
    全く動じない。肝が据わってるのか、のんびり屋なのか。





    この2月、3月といろんな方にお世話になった。



    獣医さん夫婦も親切な方たちだし、
    ペットショップの友人にも飼い主探しや、
    病院への付き添いなど、たくさんお世話になった。



    友人たちも、拡散して飼い主を探してくれた。



    そして。



    猫を拾った夜、言葉を交わしたスーパーの店員さん。



    その後、うちで引き取って保護している旨を
    伝えにお店に行ったところ、



    「あの・・・ちょっと待っててもらえますか。」




    そう言って、事務所に行かれ、
    戻ってきたときには手に袋を抱えていた。




    「いい人に猫を保護してもらって嬉しいです。
    私が飼えればいいけど、すでに3匹もいて・・・。

    これ、猫のエサとトイレ砂を入れてありますので、
    使ってください。

    それと、これは、猫を連れて帰ろうと言ってくれた、
    心優しい息子さんにあげてください。」




    そういって、たくさんのエサや、
    K2へのお菓子を手渡された。




    世の中には、こんな善意の方がいる。


    実はこのスーパー、私が以前このブログで、
    店内の床にお菓子が散らばり、
    管理がずさんだ・・・と厳しいコメントを書いた場所。




    彼女とはその後も、猫がご縁で、
    ずっとラインでのやりとりが続いている。




    育てるにあたってのいろんなアドバイスももらった。




    昔は人間の食事の残りでもなんでも与えていたけど、
    今はペットフードの種類も様々。



    彼女も、獣医さんも同じように、
    与えるエサによって猫の寿命が決まると。




    ありとあらゆるサイトを調べ、
    猫のエサについてもかなり学んだ。



    成分表示の読み方、良いブランド、悪いブランド。
    猫に与えるべき栄養素・・・・・・。




    その結果、納得のいくものだけを与えている。
    一日に与える量にも注意して。




    が。




    2月に保護して以来、わずか3か月半の間に、
    4キロだった体重は2キロも増え、



    6キロに。





    でもまあ、獣医さん曰く、肥満は8キロ超えたら
    心配しなさいと言われるし、
    食生活が安定してきたから、本来の体重になったのかも。



    見る人見る人が、そのお顔の可愛らしさを褒めた後、
    必ず言われる言葉、




    「でかいね。」



    猫01





    元気で長生きしてね。




    スポンサーサイト

    コメントの投稿

    非公開コメント

    作戦だったのか

    そうか、カミングアウトのための小出し作戦だったんだ。

    私も動物好きで、賃貸住宅じゃなけりゃ猫飼いたいんだけどなぁ。

    子供が3年くらい前に用水路からとってきた亀ならいるけどね。 
    毛の生えた動物飼いたいよぉ。

    そういや昔、道路でひかれそうになってる子犬連れて帰ってひそかに部屋で飼ってたことあるわ。 うちの両親動物嫌いだったから、祖父母の所に連れて行って、お願いして飼ってもらったなぁ。

    怪我してる野良猫を動物病院連れて行って、2万円くらい治療代払ったこともあるなぁ。

    だからほっとけない気持ち、すごくわかる。

    ブログ読んでて、涙出そうになったけど、最後、
    「でかいね。」で笑った。

    No title

    ずっと気になっていました猫ちゃん♡

    めちゃくちゃ可愛いですね~。
    私も賃貸住宅でなければ買いたい。
    責任も必要ですけれど・・・

    うちも賃貸(笑)。

    出不精K子、

    実は我が家も賃貸さ。そもそもウサギだってまずい。
    約款では小動物・・・鳥や熱帯魚は大丈夫なようなことを
    書いてあったから、ウサギの場合はいざとなったら、
    「1羽ですから」と答えようかと(笑)。

    なんてのは冗談だけど、ま、状況が状況なので、真摯な
    態度で懇願して理解してもらおうかと思ってる。何か
    言われたらね。

    うちもさんざんいろんなものを飼ったけど、だんだん大きくなってきているわ。

    息子がヘビを持って帰ったこともあったな。さすがに元の場所に戻させたけど。

    やっぱりね、意志の疎通ができる動物はいいよ。カブトムシなんかよりさ(笑)。

    出不精K子へ追伸

    出不精K子、

    しかし、けがをしていた野良を病院へ連れて行くなんて、
    偉いな~。なかなかできないよ。しかも2万円も!

    優しいなぁ、K子ちゃん!

    めちゃくちゃかわいいんです~!

    hさん、

    見る人見る人、かわいい~って言われますわ。
    まるでマンガみたいな猫です。よく、キャットフードや、
    猫用品の外箱や包装についてる猫の顔、まるでうちの猫そっくり。

    しかしアメショーなので骨格がしっかりしてるし、肉付きいいのでなんか笑ってしまうんですよねぇ。

    賃貸の我が家ですが・・・約款もありますが(汗)・・・強行突破です・・・。

    恐竜もいる?

    よーく見ると、最後の写真、居間に見えるのは
    ブラキオサウルス(首長竜)の頭?
    それと巨大ワニもいる?

    賃貸でも一軒家ならばれないから大丈夫!

    いるわけない(笑)。

    出不精K子、

    一体何を言ってんだ?と、改めて写真を見ると・・・
    なるほど、見える見える!

    ただの折り畳みイスと首まくらだけどね。
    恐竜も好きなんだよなぁ。飼えんけど。
    プロフィール

    My Serendipity

    Author:My Serendipity
    英語講師

    最新記事
    最新コメント
    最新トラックバック
    月別アーカイブ
    カテゴリ
    FC2カウンター
    フリーエリア
    検索フォーム
    RSSリンクの表示
    リンク
    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    QRコード
    QRコード