• 2016.08.31
  •   入院20日目





    つい最近まで、移動手段はこれ。



    入院19




    車イスも、慣れてくると楽チンで、
    たまに、こんな渡り廊下の
    緩やかなスロープを、人がいないのを
    確認してから、ブィ~ンて走る楽しさ。




    入院20




    壁にぶつかったらえらいことだけど。

    先日は歩きスマホならぬ、
    車イス・スマホをしていて、
    若い看護師に、

    「器用ですねぇ~。」

    と、笑われた。




    その車イスともサヨナラのときがやって来た。


    いよいよ月曜には退院の予定。



    そのため、松葉杖1本で歩く練習中。
    階段の昇降は、降りるときの方が大変。


    長い間、シーネという、着脱自由の
    固定具を着けていたから、足首が固くなっている。




    骨折場所に体重が
    かからないようにすれば、
    歩くことは可能。




    しかし、ウォーキングとなると。




    ましてや、ジョギングは。




    悲しいぞ。




    数か月前まで、運動が大キライだった私が、

    今、早くジョギングをしたくてウズウズ。



    人間、変われば変わるもんだねぇ。






    今日は警察の事故担当の方が、
    最終的な書類を作成する前に、
    加害者の証言と相違がないか
    病院まで確認に来られた。




    が、いつもうろちょろと車イスを走らせ、
    あちこち出歩いてる私。



    警察の方の来られる前には、
    友人たちと談笑していた、
    談話スペースまで
    看護師さんが追いかけてきて、
    その場で熱を測られてしまった。



    警察の方も、私たち女性が
    ゲラゲラ笑いながら、
    楽しんでいるのを
    陰で辛抱強く待っていたらしい。


    40分後。



    見舞い客が帰りそうにないので、
    ついに、私たちの前に現れた。




    事故現場の詳細な地図、
    ぶつかった直後の車の動線、
    彼女の供述通りだった。



    事故の際、履いていたスニーカーを
    見たいと言われて、病室まで戻り、
    証拠物件を見せる。


    スニーカーに付いていたタイヤの跡や、
    スニーカーに焼けて溶けた跡があれば、
    どのような状況で轢かれたのかわかると。



    私はどうやら前輪で轢かれらしい。




    「加害者の女の子、小豆澤さんのことを、
    いい人でよかったです、って言ってましたわ。」




    と、警察の方が苦笑い。





    たいして、いい人じゃないんだけど、
    今回の状況、そうするしか・・・ねぇ。




    退院後も通院があるらしいので、
    早く全てを終わらせ、
    通常の生活に戻りたい。





    本日の夕食は、見舞いに来てくれた友人が、
    グラッパからテイクアウトしてくれた、
    シュリンプ・フェトチーネ。



    入院21





    当然、病院の夕食は残す。



    今朝も、病院の固いパンではなく、
    これまた差し入れのローズのパン。


    とりあえず、病院のパンを
    食べたかのふりをして、
    隠しておいた。



    小さい頃、どうしても苦手な食べ物は、
    母親の目を盗み、窓から外に投げ捨てたり、
    タンスの後ろに隠していた悪ガキだった私。



    今も悪いやつ。



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  • 2016.08.30
  •   入院19日目






    これから書くお話は、



    当の本人の私でさえ、
    まだ消化できずにいる。




    私の人生の中には、
    いろんな不思議な
    体験があったけれど、



    今回の物語も・・・かなり衝撃的。




    この入院物語を一緒に
    読んでくださっていた
    読者のみなさんも、



    「えええぇぇぇ~!」




    と、思わず声を上げる・・・・・・かも




    ではいきます。







    ハトポッポおばさんと、私の出会いはなんと・・・・・・





    52年前にあった。





    お昼前、母と母の友人が、
    見舞いにやってきた。



    談話エリアで3人でおしゃべりしているとき、
    ハトポッポおばさんが横を通り過ぎていった。




    その姿に目をやった母が、




    「あら?!あの人、○○○さんじゃない?」





    「えっ! 何で知ってんのよ?!
    あの人の歌声で私は毎日悩まされてんだよ?」





    「あんたと一緒の病室かね?!あらぁ・・・・・・」




    その後に続く母の言葉に私は呆然とすることとなる。





    「あんたが小さい頃、お父さんと私が仕事で出かけてる時、
    いっつもあんたのことを子守してくれてた人だわね。」





    えええええええええええええええ~?!




    結婚当時、父と母は市営住宅の
    木造長屋の2階に住んでいた。




    その当時、階下に住んでいたのが、
    ハトポッポおばさんとお兄さんとご両親。





    私が産まれてからも、両親は生活のため、
    2人とも働いていたので、
    私は、実質、同じ長屋の住人たちのお宅で
    日中を過ごしていたらしい。



    古きよき日本。



    みなが助け合っていた時代。



    「あんたはねぇ、お母ちゃんじゃなく、
    近所の人たちが協力して
    育ててくれたようなもんだわね。」




    中でも、ハトポッポおばさんは、
    私が産まれたころからずっと、
    一緒に遊んでくれていたのだと。




    そして。




    母からの更なる衝撃的な事実が。






    「あんたにいっつも童謡を歌ってくれてね。
    それであんたは歌を覚えたようなもんだわね。
    ハトポッポ赤い靴はいてた女の子やら・・・」





    どひゃぁぁぁぁ~。




    な、なんなん、これって?!




    半世紀を経て今、またもその歌を
    ご本人から歌っていただいていたのだとは!





    何十年ぶりにハトポッポおばさんの
    顔を見たらしく、話はどんどん続く。






    ハトポッポおばさんのお父さんがまた、
    私のことをとても可愛がっていたと。


    夕方仕事が終わると、
    まずは私の家族の住む2階へ直行し、
    そこでちゃぶ台のそばで一眠りしてから、
    階下の自宅へ帰って行ったのだという。



    母が言うには、いつも酒飲んで酔っ払ってたので、
    酔いを冷ますために、まずは我が家に
    寄ってからの帰宅だったらしいけど。




    不思議な関係だ。





    そのうち、ハトポッポおばさんも結婚。

    お金もないので、私の両親が持っていた
    家財道具を分けてあげて、
    ハトポッポおばさんの新婚生活は
    スタートしたのだという。



    詳しいことは書かないけれど、
    ハトポッポおばさんには色々と事情があり、
    近所の人とはあまり付き合いがなかったらしい。

    父と母には断固たる生き方の
    信条があったことを誇りに思う。


    その後もハトポッポおばさんは
    つらい人生を歩んでいたらしい。


    それが今の姿に繋がっていたのか。




    「あたしのことは多分、分からない(認識できない)と思うわ。」



    そういう母に、会って帰るよう促した。






    そうして、母の友人と、母、私で、病室へ戻る。



    「○○○さん、私、覚えてる?」



    そうたずねる母に、間髪いれずに
    ハトポッポおばさんは母の名前を言った。


    何十年ぶりというのに。



    最初こそ、表情にも会話にも変化がなかったけれど、
    話すうちにだんだんと、ハトポッポおばさんが笑い出し、
    饒舌になり、それを見ていたらなんだか泣けてきた。




    母は30分ばかし、懐かしい思い出を語り合っていた。




    自分が世話していた子どもが、
    隣のベッドにいたことに驚く様子はなく、
    母たちが帰っていくと、また、いつもの
    ハトポッポおばさんに戻ってしまった。




    誰とも会話をせず、カーテンの向こうで
    延々と歌を歌い、呟いている・・・。





    それにしても、この意味するものは何なのだろう。



    私の中の、ハトポッポおばさんに対する
    ストレスは一気になくなってしまった。


    それどころか、イライラしていた今日までの日々を
    悪かったなぁと思っている。



    母の代わりに私の子守をしていてくれた人。



    今日一日、この偶然、いや、必然の意味するところを考えている。



    同じ時期に、同じ病院の、同じ部屋で隣り合わせたこと。


    カーテン越しに仕切られた中、
    一日中、聞こえてくる童謡やつぶやきに、
    ストレスを溜め込んでいた私。


    そして、普段なら見舞いに来ても、
    カーテンの内側で話して帰る母と、
    談話スペースで話していたこと。


    そこへ、普段は閉じこもっている
    ハトポッポおばさんが、
    私たちの横を通り過ぎて行ったこと。


    すべてのことが、単なる偶然と言えるのだろうか。



    数分違えば、母とハトポッポおばさんは
    すれ違うこともなく、私は何も知らずに、
    ハトポッポおばさんに感謝の気持ちも持たず、
    もうあの呟きをきくこともなくなり、清々して
    退院していたことだろう。





    夕方、またまた見舞いにやってきたスティーブンに
    このミラクルな出来事を話したところ、




    カルマだね。きっとおばさんが子守をしていたとき、
    美穂が言うこと聞かず、子守唄歌っても泣き止まなくて、
    おばさんを困らせたんだよ。

    だから今、その罰を受けてるのさ。フッフッフッ。」




    笑い事ではないのだ。




    今日までの私と、今日からの私とハトポッポおばさん。



    私に大事な気付きを与えてくれたんだろうなぁ。





  • 2016.08.29
  •   入院18日目





    今朝、見舞いに来てくれた方が、



    「なんだか、入院した当初よりやつれてるんじゃない?」





    確かに。 




    足の骨折は順調に回復しているけれど、
    はねぇ・・・顔に出ているんだろうなぁ。



    ブログを読んだ見舞い客の皆さんからは、




    「早く退院しないと、余計に病気になるんじゃない?」



    と、冗談交じりに言われる。




    確かに。 




    同室だった89歳のおばあちゃん、
    長期入院になりそうで、上の階に移されてからは、
    極力毎日、車椅子を飛ばして、会いに行くようにしている。



    そして2人でまったりと、



    「あのときのメンバーは楽しかったねぇ~」


    と。




    よくカーテンを開けておしゃべりしていたけれど、
    今の同室の方々はみんな、
    しっかりとカーテンを閉めて出てこない。




    もちろん、病状もそれぞれだけれど。




    89歳のおばあちゃんが、




    「美穂ママさんも3階へ移って来てくださらない?」




    おばあちゃんの部屋も、誰一人話す人がいないのだと。




    でもなぁ。



    ポータブル・トイレ率が高いんだな、これが。





    朝の見舞い客が帰られてから、
    またいつものハトポッポおばさんの
    独り言が続く。




    今日は素晴らしいことを声高に。




    「バンザ~イ! バンザ~イ!
    あ~・し~・た~・は~・あ~・し~・た~・の~・
    か~・ぜ~・が~・ふ~・くぅぅぅぅぅ~!」





    吹いてんのはハトポッポおばさんの回りだけじゃい! 





  • 2016.08.28
  •   入院17日目





    幼馴染みのT のお父さんの
    訃報が、同級生から届いた。



    先月、T のお父さんのことを
    ブログに書いたばかりだった。




    なかなか連絡がつかないT と
    やっと話ができた同級生によると、
    お父さんは数日前、私の入院している、
    この病院で亡くなったのだという。




    上の階で、T が辛い時間を過ごし、
    お父さんの死のその時を、
    私はなにも知らずに階下にいたなんて。




    T とは保育園から高校まで同じだった。




    家族葬で、すでに葬儀も済ませたという。




    私の父もこの病院で亡くなった。

    通夜の席に、真っ先にT は駆けつけてくれた。



    T のお父さんの死は、
    親しい友人は皆、新聞で知った。




    知っていれば、車イスに乗ってでも
    飛んでいきたかった。



    彼女がそうしてくれたように。



  • 2016.08.27
  •   入院16日目





    お昼御飯が運ばれて間もなく、
    友人のハマコが再び、見舞いにやって来た。





    私のチアシード好きを知っているので、
    たくさんボトルを買ってきた。



    入院16





    が。




    その中に、怪しげなボトルが2本。



    入院17



    白キクラゲドリンク。



    「私もまだ、飲んだことがないのよ。」



    キクラゲと、甘そうな蜂蜜のジュース。




    「ちょっと、あ~たも一緒に飲んでよ。」



    ということで、早速、ボトルを半分ずつに分ける。





    ・・・・・・。





    なんとも・・・・・・




    微妙な味。




    「不味いよね、これ。」



    「うん、不味い。」



    もう何十年となる、長い付き合いなので、
    お互い、何でも本音が言える。



    「不味かったってブログに書いていいよ~。」



    だそうなので書く。




    これは買ってはいけない。





    もう1本、「白キクラゲとミックスベリー」
    というのがあるので、挑戦者はいらっしゃいませ。



    ちなみに、成分には
    着色料はあるが、ベリーのの字もない。



    その後、ハマコは2時半近くまで話し、
    私のお昼御飯は3時のおやつと化した。




    ハマコは、さんざんと自分が見た
    幽霊体験記を語って帰った。




    しかも病院内で見た幽霊。





    自分はこのあと、家に帰るんだろうけど、
    病院から出ることの出来ない私はどうなるんだ!



    聞いた話があまりにリアルすぎて、
    マジで今晩は夢に出てきそう。





    そんな、不味いドリンク
    不気味な幽霊話を置き土産に
    去っていったハマコ。







    今回の見舞いは何だったんだ!







    その後、あっという間に夕方になり、
    夕飯が運ばれてちょっとしてから、
    ひょっこりと、別の棟で勤務する
    看護師をしている友人が様子を見に来た。



    幽霊の話をすると、



    「大丈夫。私、一度も見たことないから。」




    グルメな彼女は、2時間ばかり、
    トルコ料理やフレンチ、
    はたまた絶品の焼き鳥屋の話をして、



    「さぁ~、今から焼き鳥食べて
    一杯飲んで帰ろう~っと。」



    幽霊話も焼き鳥話も、いまの私にゃ
    ハトポッポおばさんのつぶやきと同等じゃ~!




    お見舞いに来てくださる方々、
    私の状況の方がまだまし、と
    思える話を持ってきてくれ~い。




     本日のスィーツ 


    ペイナタルのカヌレ。飽きない味。癒しの甘さ。



    入院18





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    Author:My Serendipity
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